マーチンバックパッカー(スチール弦仕様) 2015.10

僕がギターを弾き始めた頃は、フォークソングの全盛期で、吉田拓郎、井上陽水、かぐや姫などを弾き語っていたものだ。

最初は安物のいわゆる「フォークギター」を買って弾いていたが、ある日父親が大阪の楽器店まで連れて行ってくれ、当時(40年近く前)6万円のギターを買ってくれた。
父は高校の音楽教師で、Sヤイリがいいと進めてくれたのだが、当時はモーリスが大流行で、「モーリス持てばスパースターも夢じゃない!」というキャッチフレーズで有名だった。                          それに僕もすっかり洗脳されており、父の勧めにもかかわらず、モーリスを選んでしまったのだ。しかし、ちょと後ろめたかったのか、ハードケースだけ「Sヤイリ」のものを選んだ(意味ないやん)。

今になって思うのは、あの時父の勧めどおり「Sヤイリ」を選んでいればよかったということだ。
当時のSヤイリの音の良さは現在でも評価が高く、今持っていれば自慢のギターになっていたに違いない。
お父ちゃんごめんね・・・。
(そのモーリスは今でも健在で、それなりにいい音を奏でてます。スーパースターにはなれませんでしたが)p9130370p9130373


さて、当時から、フォークギター(アコースティックギター)といえば、マーチン。車で言えばベンツみたいなものだ。
日本のメーカーも、マーチンをお手本に作っているものが多い。
今回登場するギターは、そのマーチンの製品だ。ということで、今回の無駄遣いは「マーチンバックパッカー(スチール弦仕様)」である。

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以前からこのギターに興味はあった。しかし、買おうとは思わなかった。それなのに今回なぜ買ったのか。
それは、職場の仲間とコテージに一泊旅行に行くことになり、そこで何か出来ないかと考えたからだ。
しゃべりは得意でないので、得意のギターで場を盛り上げようという作戦だ。しかしながら本格的なギターを持っていくのはちょっと気が引けた。いかにも「持ってきました。弾きまっせ~」という感じがして仰々しいし、かさばる。

その点、このバックパッカーだと、「あ、そう言えば、こんなん持ってきてたわ。ちょっと弾いてみよか」てな具合に話ができる。

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マーチンバックパッカーは、1992年に発売され、スチール弦とナイロン弦の2種類の仕様がある。現在の定価は税込みで51,840円だ。
独特のフォルムがなかなかかっこよく、最初期モデル、初期モデルと少しずつ形を変えながら、現在の形状となっている。今回買ったのは現在のモデルだが、買ったといっても新品ではなく、オークションで落札した中古品だ。
中古の相場はもちろん程度によるが、1万5千円から2万5千円といったところだ。

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さて、肝心の音だが、これはもう全くダメ。
まず、チューニングがピッタリこない。何とか無難なところで妥協するしかない。
そして音色はというと、言葉で表現するのは難しいが、あえて言えば、それはスバリ「ウクレレ」である。いや、ギター寄りのウクレレと言った方が正しい。このギターのコンセプトは、バックパッカーの名のとおり、「旅に気軽に持って行けるギター」である。従って、重視すべきはコンパクトさ、軽さであり、音色はその次でいいのだ。というか、コンパクトなボディーがゆえに、音質はこれ以上どうしようもなかったのだろう。

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実際旅先で使ってみて思うことは、音質ではなく、そこにギターがあることが重要だということだ。それだけで大いに盛り上がる。

とはいうものの、このギターは1台目のギターとしては買ってはいけない。理由は前出の通りだ。普通のギターである程度弾けるようになってから、2台目、3台目として持つのがいい。

悪い音が良い方に働くこともある。
これを弾いた後にモーリスを弾くと、とんでもなく良い音に聴こえるのだ。まるでマーチンD45かと思うほどだ。

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バックパッカーの購入をきっかけに、最近ほとんど弾いていなかったギターをまた弾くようになった。
フニャフニャだった指先も、最近だんだん硬くなって弾きやすくなって来た。みなさん。近々、モーリスを持ったおっさんがデビューしたら、そう、それは私です。

mbp

男の無駄遣い